サンプル公開:かんのゆうこ「木曜館にて」

小さな物語集「6/0 – 六つの無限空間」の中身を少し覗いてみたい…という声にお答えして、今週より、各話のサンプルページを順々に公開いたします。

一話目は、かんのゆうこ「木曜館にて」。
作家ご本人のコメントとともに、静謐なファンタジーの世界をお楽しみください。

zine6/0-yukokanno-story

かんのゆうこ「木曜館にて」
試し読みPDF
※見開き、最初の6ページ(タイトル、イラスト+本文1ページ目、本文2−3ページ目)

『木曜館にて』 かんのゆうこ

「 « Ce qui embellit le désert, dit le petit prince, c’est qu’il cache un puits quelque part… »
(王子さまが言った。『砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ……』)(『Le petit prince』より)

地上に見えている大きな樹は、土の下にある見えない根に支えられているように、目に見える世界(外的世界)は、見えない世界(内的世界)によって支えられている気がします。

『星の王子さま』や『夜間飛行』、『人間の大地』などの著者であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリも、「目には見えないもの」の大切さに生涯こだわり続けた作家と言えるでしょう。
今回書いた『木曜館にて』という掌編は、私の短編連作集『とびらの向こうに』(岩崎書店)の中に収録されている『木曜館』のスピンオフになります。作中ではオマージュを込めて童話『星の王子さま』をモチーフとして使いました。

この物語が、胸の奥でひっそりと輝いている「見えない井戸」 を思い出すひとつのきっかけになれば、うれしい限りです。」

かんのゆうこ「木曜館にて」
試し読みPDF
※見開き、最初の6ページ(タイトル、イラスト+本文1ページ目、本文2−3ページ目)